≪第87回全国高校ラグビー大会≫
<準決勝>
福岡県・東福岡高 29−10 神奈川県・桐蔭学園高
京都府・伏見工高 17−8 長崎県・長崎北陽台高
M日新聞より。
◇伏見工高 17−8 長崎北陽台高
伏見工高が後半に地力を発揮した。後半16分、スクラムを起点に左へ展開し、好走したWTB鈴鹿翔が再逆転のトライ。28分にはPGで突き放した。先制された長崎北陽台は前半26分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込み一時は逆転したが終盤に足が止まった。
■ノーサイド
◇ワンチャンスを逃さず
FWで圧倒され、反則を犯す悪循環。常に後手に回ったため、頼みのバックス陣もキックを繰り返すのが精いっぱいという状況だった。1点リードを許したまま時間だけが過ぎていく。ところが後半16分、追い詰められた伏見工を救うプレーが飛び出した。
ゴール前30Mの右中間スクラムから左に大きく展開。WTB鈴鹿翔が相手をかわしながらタッチライン沿いを駆け上がり、そのままインゴールに飛び込んだ。NO8がSHの位置に入るサインプレー。ただ、ここで局面を打開したのは、攻撃のバリエーションというよりも100M11秒フラットという鈴鹿翔の能力の高さだった。
「無我夢中。何人抜いたか覚えていません」と話した鈴鹿翔は小学生の時ぜんそくを患い、今も練習に参加できないことがある。「みんな、それを理解してくれている」。逆転トライは、自分を見守ってくれるチームメートへの恩返しでもあった。
2年前の第85回大会。準々決勝で伏見工高は、同じ長崎北陽台高を相手にドラマを作った。1点を追うロスタイム。セットプレーからラックを連取し、バックスの展開で逆転トライを奪う。勢いをつかんだ伏見工は全国の頂点へ駆け上がった。
今回も、ワンチャンスを生かして長崎北陽台高を降す形になった。高崎監督が「個々の能力は向こうが、ずっと高い。全員を警戒する」と評する東福岡を倒した時、今年のドラマは完結する。
◇東福岡高 29−10 桐蔭学園高
前半4分で10点を奪われた東福岡高が、22分と30分に展開から2トライ(1ゴール成功)を奪い逆転。後半も正海の70M独走トライなどで突き放した。桐蔭学園高は開始直後にモールを押し込み先制トライ。さらに滑川がドロップゴールを決めたが、その後は東福岡の突破力が上回った。
■ノーサイド
◇タレント軍団、会心逆転
開始直後につけられた10点差をひっくり返し、主導権を取り戻したのは、東福岡が誇る2人のエースだった。
WTB正海とFB竹下。前者が大きな弧を描くようにサイドを駆け上がれば、後者は小刻みなステップで防御網を巧みにすり抜ける。桐蔭学園・藤原監督も試合前、「東福岡はタレントの宝庫」と評し、「14番(正海)、15番(竹下)には気を付けたい」と警戒感をあらわにしていた。
先制は、桐蔭学園にとって理想的な展開。余裕を持ち、2人に対する防御に集中すればいい状況を作り出し、序盤は組織的なディフェンスで突破を許さなかった。
ただ、盲点があった。瞬時の対応を迫られる場面では、ひと呼吸遅れた。前半30分がそうだ。相手陣内で、キックミスを処理した正海のパスを受けた竹下が密集を走り抜け同点トライ。ゴールも決まりリードを奪った。正海も負けていない。後半、ターンオーバーから70Mの独走トライを決め、思わず左手指で天をさした。
谷崎監督は「ビッグゲームになるほど、彼らは気持ちが高まる」とたたえた。次は過去三たび敗れている決勝の舞台。名物監督はいつものフレーズを繰り返した。「楽しめれば、勝てる」
◇10点先行され挑戦者の心に
タッチキックミスなどで、立ち上がりのわずか4分のうちに10点のリードを許した東福岡。しかし、焦りはなかった。「自分たちは挑戦者だ、ということを思い出した」と主将のNO8山下昂は振り返った。
桐蔭学園には昨春の選抜大会準決勝で前半14−0とリードしながら逆襲され、終了間際に認定トライで逆転負けを喫した。「あの悔しさを晴らすためにも、60分間を戦いきろうと思った」と山下昂。後半5分にはモールから抜け出し自らトライを決めるなど、チームをけん引した。
◇桐蔭、先制も息切れ
桐蔭学園は、キックオフから勢い良く飛び出し、東福岡に圧力をかけた。ラインアウトから固く結束したモールで一気に20Mをプッシュ。ゴール目前、PR古賀がサイドを突いて先制トライを奪った。開始から50秒余り、機先を制した。藤原監督は「FWは押せると想定していた」。さらに4分にはSO滑川が今大会初のDGを決め、10点をリード。試合巧者の本領発揮と思わせたが……。
プランが乱れたのは前半22分。東福岡にラックから左オープンに展開され、完全に人数が余った状態で最初のトライを許した。
この場面、東福岡のFL小河がライン参加し、ラストパスを放ったのはNO8山下昂。FWがラインに入れたのは、接点に人数をかけなくても球を出せる「個」の強さがあるから。逆に桐蔭はいつも以上に接点に人数を掛けざるを得ず、組織防御は手薄になった。滑川は「強いし、うまい。人数でカバーできなかった」と嘆いた。
3年連続のAシードで、すべて4強以上。地力の高さは証明したが、悲願成就への答えは見つからなかった。
◇持ち味出せず、主将がっくり
桐蔭学園のFB仲宗根は、虚脱感に包まれていた。1年の時から3年連続出場で通算13試合目。最後の花園でのプレーだったが、「あまり力を出せなかった……」。ぼそっとつぶやき、無念の思いがあふれた。
身体能力の高い東福岡のバックスを思うように止められず、持ち味の縦への力強い突破もなかなか披露できなかった。物静かな性格。プレーでチームを引っ張ってきた主将は「後輩には全国優勝してほしい」と思いを託した。
N日本新聞より。
■長崎北陽台高惜敗 ノーシード「胸張れる4強」 全国高校ラグビー準決勝
第87回全国高校ラグビー大会準決勝で、13大会ぶり2度目の決勝進出を目指したノーシードの長崎北陽台高(長崎)は、Aシードの伏見工(京都)に8−17で惜しくも敗れた。長崎北陽台は先制を許したものの前半26分にゴール前ラインアウトからモールを押し込み8−7と逆転。しかし、終盤になってFW陣の足が止まり突き放された。
「敗者」の顔ではなかった。長崎北陽台のノーシードからの快進撃は準決勝で止まったが、村上大記主将(3年)は「負けたことは悔しいが、ベスト4は胸を張れる。笑顔で長崎に帰りたい」と納得の表情を浮かべた。
序盤から優勝候補を苦しめた。7点を追う前半6分にSO村上のPGで3点を返すと、26分には右ラインアウトからモールで押し込み、FL高岸拓也(2年)が逆転トライ。前半をリードして折り返した。
後半に入り、チームを苦しめたのはもう1つの“敵”だった。10日間で5試合を戦った選手の疲労は極限に達していた。後半16分に逆転トライを許すと、同28分のPGで力尽きた。徐々に動きが鈍くなり、主導権を奪われて8−17。NO8山内健太郎(3年)は「ラストは足が動かなくて…。最後の集中力の差です」と肩を震わせた。
旋風を巻き起こした長崎北陽台。2年前の準々決勝で敗れた因縁の相手にリベンジは果たせなかった。それでも松尾邦彦監督は「選手たちは努力した分、成果を出した。『ありがとう』と言いたいですね」と目を細めた。前評判を覆した無印軍団には、勝者に劣らない歓声と拍手がスタンドから送られた。
N崎新聞より。
■全国高校ラグビー/長崎北陽台が惜敗 伏見工に8−17
ラグビーの第87回全国高校大会第6日は1/5、東大阪市の花園ラグビー場で準決勝2試合を行い、長崎県代表の長崎北陽台はAシードの伏見工(京都)に8−17で惜敗した。
今大会、長崎北陽台高はノーシードから快進撃。仙台育英高(宮城)、大分舞鶴高(大分)、天理高(奈良)のBシード3校を倒して、ノーシード校としては第78回大会の天理以来、9年ぶりに4強に駆け上がった。
この日も長崎北陽台は序盤から攻守にひた向きなプレーを披露。先制トライ(ゴール)を許した後の前半6分、SO村上がPGを決めて3−7と点差を詰めると、26分にFWがモールを押し込んで8−7と逆転に成功した。後半16分に再逆転トライ(ゴール)を奪われ、28分に試合を決めるPGを追加されたが、最後まであきらめずに花園を走り続けた。
◆青い軍団「結束」強豪苦しめ全国3位
「体が小さくても、やればできるんだ」。“チーム”として戦うことの大切さを、あらためて全国に知らしめる一戦になった。「結束」という言葉で一つになった青い軍団が、春の選抜王者の伏見工をあと一歩まで追い詰めた。最後は力尽きたが、松尾邦彦監督は目に涙を浮かべながら、声を詰まらせた。「生徒が予想以上に頑張ってくれた。本当に力の限り戦ってくれた…」
前半26分、平均体重で4.5kg軽いFWが、ゴール前5Mでがっちりとモールを組んだ。青い塊がじわじわと前進。そしてゴールラインになだれ込んだ。小さくても、軽くても…。まとまりはどこにも負けなかった。バックス陣も激しく前に出るタックルを浴びせ続けた。2年前の雪辱こそ果たせなかったが、最後まで心は折れなかった。
泥だらけ、傷だらけになりながら、全国の強豪と戦った5試合。きっと一生、忘れられない思い出になる。NO8山内副将が涙ながらに言った。「3年間、特に最後の年はあっという間だった。でも、そのすべてをはっきり覚えている」。3年生のほとんどは、2週間後の大学入試センター試験に臨む。受験と部活の両立を掲げた県立普通校の快進撃は、年明けの花園第1グラウンドでノーサイドを迎えた。
春は九州どころか、長崎県内で勝つのもおぼつかなかった。そんなチームが、超高校級の「個」を何人も持つ強豪に、15人の「結束」で挑み続けた。最後は全国3位にまで駆け上がった。「やればできるんだ」。選手たちの胸に輝く銅メダルが、その成長を物語っていた。
1日遅れでの掲載ですいません。
トップリーグの試合を見ながら気になって携帯電話で速報を随時チェックしていましたが、長崎北陽台高は最後に何もかもが尽きてしまったというのが正しい表現でしょうね。
先ほどABCラジオ「元気イチバン芦沢誠です」の「ムキムキノーサイド劇場」にゲスト出演した村上晃一さんの話をネット配信で聞きましたが、北陽台の松尾監督が準決勝前に「頑張れと言えないほど選手達は疲れきっている。」と話していた通りでした。
ノーシードだった為に1回戦からの登場で1試合多い上、2回戦は選抜大会ベスト4の仙台育英高、3回戦は実力NO1とも言われた大分舞鶴高、準々決勝は準優勝した3年前よりチーム力は上だと言われていた天理高を次々破った事を考えると、想像を絶する疲労だったのではないでしょうか?。
しかも部員数が九州8代表の中で最も少ない35人で、学区制のある県立普通科の高校(近年、隔年で出場している長崎北高とは学区が違います)というのを考えるだけでも、今大会のMVPに選んでもおかしくないと思います。
東福岡は実力どおり勝ち上がったので敢えて感想は述べませんが、正直言って、県大会準決勝では小倉高のバックスに超高校級の選手達が負け、筑紫高のFWに13分間もモールで攻められ続けたので、今年はきついなと思っていました。
でも、こんだけ強いのなら敗れた小倉高、筑紫高、そして筑紫高に大善戦した福岡高全て花園に出たらどこまで勝ち上がるのか、非常に気になります。
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福岡電波高が優勝した時の主将は赤レンジャーでお馴染みの誠直也氏です。
ちなみに彼は佐賀市の出身で、ラグビーする為に福岡電波高へ入ったようです。
ちなみに彼は佐賀市の出身で、ラグビーする為に福岡電波高へ入ったようです。
第87回全国高校ラグビー大会は7日、東大阪市の近鉄花園ラグビー場で決勝戦が行われ、東福岡(福岡)が伏見工業(京都)を12−7で下し、4回目の決勝進出で初優勝。九州勢33年ぶり(54回大会の大分舞鶴)、そして福岡県勢40年ぶり(47回大会の福岡電波=現・福岡工業大学城東)の全国制覇を成し遂げるとともに、近畿勢10連覇も阻止した。
2008/01/07(月) 18:21 | URL | 尾州やらまいか #GOiyXCKA[ 編集]
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